レストヴィラふじみ野公演終了
- 2014.11.06 Thursday
- 23:22
脚本・演出を担当しているプーです。
11月2日は、有料老人ホーム、レストヴィラふじみ野で
「ほほえみのかけ橋」2回めの公演でした。
施設の責任者の方に、
「公演のはじめの挨拶では、なにを話せばいいですか?」
と尋ねられて、
わたしはこうお願いしました。
「キャトル・リーフのメンバーは、
普段はお医者さんや看護師さんや会社員や学生さんで、
お仕事をしながら練習や公演をしているんですよ!
すごいですね!と、なるべく、
みなさんの期待感をあおるように話してくださいますか?」
ちょっと口幅ったいお願いだったかもしれません。
でも、これは、
個性豊かなメンバーたちを自慢に思っているからでも、
(いや、これはちょっとあるか)
失敗を大目に見てほしいからでも、
(これもちょっとあるかも)
宣伝をしたいからでもありません。
お客さまに、開演前から、
「へえ、あのひとはお医者さんなんだ、学生なんだ、
普段は会社員なんだ」
と、興味を抱いて、舞台に集中して欲しいから。
そのことで、より舞台を楽しんでいただきたいからです。
わたしたちのお客さまは、闘病中の方やご高齢者など、
長い時間、集中することが難しい状況にある方がほとんどです。
そんな皆さんに、本番の前後を含めると一時間以上の時間、
舞台に意識を集中していただくことになります。
とても貴重なお時間。
それを、お客さまの数だけいただいていることになります。
たぶん、通常の劇団であれば、
その舞台が面白いか面白くないか、ジャッジをすること自体も、
観劇の楽しさに含まれるのだと思います。
観に行く劇団をじぶんで選んで、
チケットを買って、
劇場に足を運んでいるのですから、
楽しむのも、楽しまないのも、お客様の権利です。
でも、わたしたちのお客様には、選択肢がないのです。
たまたま病院で公演があるから。
施設のレクリエーションだから。
もちろん期待感はひとそれぞれでしょうが、
自分で劇団や演目を選んで観に来ているわけではありません。
ですから、わたしたちの責任は重大です。
お客さまには、本番中はもとより、
開演前から終演後、お帰りのときまで、
ディズニーランドに来たときのように、
存分に楽しんでいただきたい。
そのためには(はじめの挨拶をお願いしたこともふくめ)
できる限り心をくだき、努力しているつもりです。
幸い、レストヴィラふじみ野のお客さまは、
とても集中して舞台を楽しんでくださいました。
そして、終演後には、お見送りするキャストやスタッフに、
「もう素晴らしくて、今夜は眠れないわ」
「いいもの見せてもらったよ、ありがとう」
そんな言葉をかけてくださいました。
目に涙をうかべ、柔らかい胸にわたしの両手をぎゅっと握りこんで、
「この年になってこんなものが観られるなんて」
とおっしゃったお客さまもいらっしゃいました。
プロではない、素人ならではのふれあいの時間です。
舞台に感動してくださったことももちろんですが、
この人たちは頑張っているな、よくやったな、
応援してやろう、声をかけてやろう、
そんな温かい思いが強く伝わってきます。
入院患者さまやご高齢者にとって、
支援される側ではなく、応援し励ます立場に立つ、ということは、
日々の暮らしの中でけして多くはないでしょう。
わたしたちに声をかけてくださること自体が、
とても良い気分転換になることは想像に難くありません。
声をかけていただくわたしたちも、とても嬉しく、
終演後の会場には、なんとも言えない、
いい空気が流れていました。
わたしたちが活動している意味を強く感じる時間です。
今回の公演シーズンは、あと本番2回。
毎回、この空気を感じることができますように!
**********************
プー(田中由紀子)0期生
本名が忘れ去られそうなので併記しておきます。
お酒を飲むと説教上戸です。(しらふでも?)
**********************
11月2日は、有料老人ホーム、レストヴィラふじみ野で
「ほほえみのかけ橋」2回めの公演でした。
施設の責任者の方に、
「公演のはじめの挨拶では、なにを話せばいいですか?」
と尋ねられて、
わたしはこうお願いしました。
「キャトル・リーフのメンバーは、
普段はお医者さんや看護師さんや会社員や学生さんで、
お仕事をしながら練習や公演をしているんですよ!
すごいですね!と、なるべく、
みなさんの期待感をあおるように話してくださいますか?」
ちょっと口幅ったいお願いだったかもしれません。
でも、これは、
個性豊かなメンバーたちを自慢に思っているからでも、
(いや、これはちょっとあるか)
失敗を大目に見てほしいからでも、
(これもちょっとあるかも)
宣伝をしたいからでもありません。
お客さまに、開演前から、
「へえ、あのひとはお医者さんなんだ、学生なんだ、
普段は会社員なんだ」
と、興味を抱いて、舞台に集中して欲しいから。
そのことで、より舞台を楽しんでいただきたいからです。
わたしたちのお客さまは、闘病中の方やご高齢者など、
長い時間、集中することが難しい状況にある方がほとんどです。
そんな皆さんに、本番の前後を含めると一時間以上の時間、
舞台に意識を集中していただくことになります。
とても貴重なお時間。
それを、お客さまの数だけいただいていることになります。
たぶん、通常の劇団であれば、
その舞台が面白いか面白くないか、ジャッジをすること自体も、
観劇の楽しさに含まれるのだと思います。
観に行く劇団をじぶんで選んで、
チケットを買って、
劇場に足を運んでいるのですから、
楽しむのも、楽しまないのも、お客様の権利です。
でも、わたしたちのお客様には、選択肢がないのです。
たまたま病院で公演があるから。
施設のレクリエーションだから。
もちろん期待感はひとそれぞれでしょうが、
自分で劇団や演目を選んで観に来ているわけではありません。
ですから、わたしたちの責任は重大です。
お客さまには、本番中はもとより、
開演前から終演後、お帰りのときまで、
ディズニーランドに来たときのように、
存分に楽しんでいただきたい。
そのためには(はじめの挨拶をお願いしたこともふくめ)
できる限り心をくだき、努力しているつもりです。
幸い、レストヴィラふじみ野のお客さまは、
とても集中して舞台を楽しんでくださいました。
そして、終演後には、お見送りするキャストやスタッフに、
「もう素晴らしくて、今夜は眠れないわ」
「いいもの見せてもらったよ、ありがとう」
そんな言葉をかけてくださいました。
目に涙をうかべ、柔らかい胸にわたしの両手をぎゅっと握りこんで、
「この年になってこんなものが観られるなんて」
とおっしゃったお客さまもいらっしゃいました。
プロではない、素人ならではのふれあいの時間です。
舞台に感動してくださったことももちろんですが、
この人たちは頑張っているな、よくやったな、
応援してやろう、声をかけてやろう、
そんな温かい思いが強く伝わってきます。
入院患者さまやご高齢者にとって、
支援される側ではなく、応援し励ます立場に立つ、ということは、
日々の暮らしの中でけして多くはないでしょう。
わたしたちに声をかけてくださること自体が、
とても良い気分転換になることは想像に難くありません。
声をかけていただくわたしたちも、とても嬉しく、
終演後の会場には、なんとも言えない、
いい空気が流れていました。
わたしたちが活動している意味を強く感じる時間です。
今回の公演シーズンは、あと本番2回。
毎回、この空気を感じることができますように!
**********************
プー(田中由紀子)0期生
本名が忘れ去られそうなので併記しておきます。
お酒を飲むと説教上戸です。(しらふでも?)
**********************
私は観客としてみなさんの公演を拝見しました。
ミュージカルファンの親戚も同行しました。
ミュージカルに関しては辛口の親戚も キャトルの皆さまの素晴らしい演技に感動していました。
あの時 102歳で皆さまの熱演に喜んだ義母は今は千の風になって 時々訪れてくれます。
その有料老人ホームの経営者が変わり、担当者もかわりましたが、あの時の感動はキャトルの公演を見た人の心の中にはっきり残っています。
有難うございました。